回復しました。

一体なんだったんだろう。
まぁなにはともあれ一日で完治です。


で、今日はトニー滝谷見てきたよ。
ユーロスペース
以下、多少のネタバレあり。


あの右にスライドして次のシーンに
次々と移る動きが「物語る」という感じで好きでした。
あと、ナレーションを文章の途中から
いきなり登場人物が引き継いで
その場でしゃべり始めるという演出が
かなり不思議な印象を与えます。
主観と客観がねじくれたような
独特の世界観が素敵。
村上春樹ワールドを損ねずに
美しく映像化してるなーと思いました。
なんか『風の歌を聴け』も
密かに昔映画化されたらしいんだけど、
その出来があまりに悪くて、
以来春樹作品を映像化するのは
ご法度みたいだったんですけど、
これならオッケーなんじゃないでしょうか。


それにしても
孤独についてのお話なのですが、
なんちゅーか自分の将来を見ているようで
怖かった・・・。
全編を通して漂う透明な空虚感。
とても好きなトーンだけど、やはり寂しい。
救われない。
ラストシーンは意味深ですね。
その前でこの話は終わりだと思ったんだけど、
まだ1シーンあって。
希望のような絶望のような
どちらにもとれる終わり方なんですね。
最後にトニーに戻ってきたカットで
電話の音が消されてるので、
出たのか出なかったのかが
微妙に伏せられてるという。


まあいずれにせよ、寂しい。
ひとりはいやじゃー。