メメメメのアナリーゼ。

メメメメを純粋に機能という面で分析したとき

その特徴として挙げられるのは

中途半端な編成にあるように思います。

各人がいろいろな楽器ができるにもかかわらず、

そのどれを組み合わせても

音楽的に不完全であるというトンデモ編成。



レコーディングでは足りないパートを

補うことが可能ですが、

ライブではそういうわけにもいかず

そこが悩みの種なわけです。



薄い音をどのように聞かせればいいのかを

たまに真面目に考えてみたりするのですが、

僕の少ない音楽経験から出る解答は

1つは完全に計算された和声、

もう1つは完全なフリーという両極端なもので、

これが正しいのかどうかわからないのですが、

なんとなく前者を試みようとしたりしなかったりな

今日この頃なわけです。



これはどういうことかというと、

要するに緻密なアレンジで不足を感じさせないようにする

というアプローチであって、

例えばリズムなしでも全然成立してる

室内楽のアンサンブルの編曲みたいなことを指しています。

しかしながら、これをやってしまうと

曲は完全に固定されてしまってライブっぽくないし、

楽譜をなぞるだけになってしまってつまらない。

なにより全部詳細に譜面書いて渡して、

「はい、これ弾いてください」という形態は

バンドで一緒に音楽作ってるという感じがせず、

個人的にはあまりしたくないと思っています。

さらにはテクニックの壁というのもあり、

やはり特殊編成で聞かせられるアレンジを考えると

どうしても技巧的な譜面になってしまい、

結局崩壊してしまうのであります。

いや、たとえ出来たとしても

今までの自分の信念として

テクニック至上主義の否定というものがあって、

(ギターやピアノだったら)速弾きできるから何?

(サックスだったら)フラジオ出せるから何?

と思って生きてきたので、

その信念との矛盾が僕を混乱させるのです。



でも、じゃあどうしたらいいのかがわからない。

結局普通になんとなく弾いて、

なんとなく不完全に終わってしまうのです。

それを魅力とするのも僕はありだと思うけど、

メンバーの終演後の虚脱感からすると、

それではダメみたいです。