感覚の話。

会社の自動販売機にコカコーラレモンがあったので

飲んでみたのですが、

どこらへんがレモンなのか全くわからず、

別に普通のコーラと同じ味にしか感じませんでした。

また、オロナミンCの姉妹品である

ビタレモンCというのを飲む機会があったのですが、

これまたオロナミンCと全く同じ味にしか感じませんでした。

ひょっとして僕の味覚はおかしいんだろうか。



僕はよくこのことについて考えるんだけど、

結局人間なんて感覚を直接共有することはできないのね。

脳と脳を電極でつないだりしない限りは。



例えば、上記の味覚の例でいうと、

本当に自分が感じてる甘さが

他の人が感じてる甘さなのか

確かめる術ってないじゃないですか。

砂糖の味は甘いけど、

それは、他の人が砂糖は甘いと言ってるのを

生まれてからずっと聞いてきて、

それで、ああ今自分が感じているこの味を

甘いというのかって

言葉を覚えただけであって、

決して感覚そのものを共有してるわけじゃないでしょ。

共有してるのは「甘い」という単語だけ。

自分が感じてる味を誰もが感じているという

保証はまったくないわけです。



ある音楽がAさんにとって

聞くたびに涙する大名曲であっても

別のBさんにとっては

ただの雑音だったりすることを考えると、

視覚も聴覚も嗅覚も味覚も触覚も

人間の根本的なあらゆる感覚が

本当はみんなバラバラなんじゃないかって。

そんなことを思ったりします。